さて、ここまでDAICON7のプレイベントとして『ロボットまつり』という企画を開催するに至った事情を書いてきたわけですが、今回は少々時系列を飛び越して、ホビーロボットの世界の概要を説明したいと思います。ごくごく簡単な現代ホビーロボット界の解説です。
なぜ時系列を飛び越してかと言うと、昨日まで書いていた時点では筆者自身こんなことはわかっていなかったからです。この後『ロボットまつり』開催までに雑誌を読んだりネットを徘徊したり取材したりして仕入れたにわか知識なのですが、この先このコーナーを読む上でこれくらいは知っておいてもらわないと困るので、先に説明させてもらおうというわけです。
まず、ホビーロボットの競技会について少しご説明します。
二足歩行ロボットの最大の売りが汎用性だというのは、アニメなどでもよく言われていることです。ホビーロボットも基本的に二足歩行ですから、進化すれば人間のやれる競技ならなんでもやれるはず。
でも今のところまだそこまでの進化はしていなくて、人間の行うスポーツのうちいくつかがホビーロボット向けにアレンジされて行われています。
ロボットバトル:
言ってみればプロレスに近い。
一番メジャーなのはROBO-ONEと同じ八角形のリングを使った競技で、攻撃して相手のロボットを転ばせればダウン。転ばされたら、10カウント以内にロボット自身が起き上がらなければいけない。3ダウンで負け。
リングの形を変えてみたり、ランブルと呼ばれる多数のロボットによる生き残りバトルもある。
基本的に重い方が有利なので、重量でクラス分けされていることが多い。
ロボサッカー:
3対3のサッカー。フットサルの方がより近いかも知れない。
陸上競技:
3メートルとか5メートルとかを走る時間を競う短距離走。
ダンス:
動きの流麗さやトリッキーさを競う。
他にもいくつかあるでしょうが、メジャーなところはこんなところかと思います。
で、そんなイベントに参加している選手の作業用テーブルがどんなかといいますと、下の写真のような状態です。
テーブルの一番向こうに、見慣れたコントローラが置いてあると思います。青いの。
ご存じの通りこれ、プレイステーション2用の無線コントローラーです。ロボット専用のコントローラも売られているのですが、こちらのほうが安価なので多くの選手が操縦に使っているのです。
操縦するには腕とか脚とかを個別に動かしているのではなく、十字キーの上を押すと歩行、下を押すとバック歩行、□ボタンを押すとパンチ……という風に、ボタンに応じてあらかじめプログラムした『一連の動き』が再生されます。
この『一連の動き』を「モーション」と呼びます。「モーション」の中には、「歩行」のようなボタンを押している間再生し続けるものから、「うつ伏せからの起き上がり」のような一度ボタンを押したらプログラムが終わるまで動くだけのものまで、いろいろあります。
例えばロボサッカーに使うなら、前進・後退・右旋回・左旋回・右横歩き・左横歩き・シュート(キック)・スローイン(ボール投げ)・コケた時のための起き上がり・などのモーションを、自分の使いやすいボタンに振り分けて登録しておくわけです。
このモーションの作成とボタンへの振り分けをするために使うのが、一番手前に移っているコンピュータなんです。
もう一つ、豆知識というか、知っていないと妙に感じることがあります。
市販ホビーロボットで行われるロボットバトルでは、「パンチ」というと多くが「横パンチ」です。漫才のツッコミの動作に似ています。(ピンボケですみません。このモーションは結構素早く動くので追いつかないんですよ)
二足歩行ロボットでは、足の方向の関係で正面にパンチを出すと自分もこけやすいので、横パンチが一般的になりました。
同じ理由で、実は二足歩行のホビーロボット、前後に歩くより横に移動する方が得意な場合が多いです。
このくらいの知識を下敷きにしてもらって、次回は取材のために見に行ったロボットイベントを紹介します。
続く。